国木田独歩
『湯ヶ原ゆき』『雑談』国木田独歩.『湯ヶ原ゆき』はおそらく独歩唯一の紀行文。明治40年7月発表の作。療養目的の旅で、このころすでに病がだいぶ進んでいて、実際出発時点からずっと熱発しっぱなしでさぞかししんどそうか と思いきや、その中身はあまり病気…
『再會』国木田独歩.こちらの詩は『獨歩遺文』に収められたもののひとつです。.激しい感情を心の中に持っているのにも関わらず、その文章ではどこかしら遠いところから静かに自身を俯瞰する一面も持つ方です。他人事というか客観的に見つめているだけでそこ…
『十年前の田園生活』国木田独歩.さて。本日6/23は独歩忌です。という訳で独歩を読みます。こちらは明治40年に出されたものです。このときから十年前、そう、ちょうど「渋谷村」に住んであれこれ考えてたころを回想されてるお話です。明治29年初秋から翌年春…
stencil on Instagram: “2nd『青葉集』で発表されている詩の中には、先に『國民之友』で発表されていたものもいくつかあり。ちなみに初出のものや先に発表済みの作品が集められているので、國木田哲夫、獨歩吟客、國木田獨歩の署名が混在していたのですが、…
stencil on Instagram: “さて。独歩にとっての詩集2作目にあたる『青葉集』は明治30年11月に発行されています。ここでもまだ本名の哲夫を名乗っています。いろんなひとの作品が一堂に収められているのも抒情詩と同じ。正岡子規とか与謝野鉄幹も入ってます。…
stencil’s Instagram profile post: “ではそろそろ『抒情詩』から紹介するのも今日までにしとく。「山林に自由存す」はさすがにいろんなところで見られるだろうからパスです。ということでふたつ。次回からは2nd『青葉集』(←アルバムか)所収の詩をちら見しま…
stencil on Instagram: “さて。国木田独歩の詩が続くわよ。…”
stencil on Instagram: “飽きるまで独歩の詩。今回も『抒情詩』から。実は一行置きに二字下げの表記になってたのだけど体裁が崩れるのでそのまま行頭揃えてます悪しからず。 . . 「門邊の兒供」 . 街の塵にまみれつゝ 浮世の風に吹かれつゝ 門邊に遊ぶ子供等…
stencil’s Instagram photo: “国木田独歩の詩が好きですと以前より何度も告白してる我です。これからも何度でも言います。 今回は『抒情詩』(明治30年刊行)よりご紹介。 . . 「今こそは」 . 行先は何處にもあれ 行末は如何にともあれ すぎこしかたの夢もさめ…
stencil on Instagram: “では我の好きな独歩の詩をひとつ。 . 「心、みやこをのがれ出で」(明治28年「國民新聞」発表) . 心、みやこをのがれ出で、 夕日ざわつく林の中を 語る友なく獨りでゆきぬ。 夏たけ秋は來りぬと 梢に蝉が歌ひける。 林を出でゝ右に折…
学習研究社の全集第一巻には網羅されておるよ図書館にあるのでは?この文庫のやつは一部。 stencil on Instagram: “さて。 今年度も彷徨える大学生がいらっしゃるようです。ええ。我の過去記事で急にこいつがアクセス急上昇。今年度は国木田独歩の詩について…
この新潮文庫、全巻見てみたいけれど。とりあえず持ち歩ける独歩詩集なので良し。 こちらをご訪問の方、どんな詩を書かれているのか知りたい方は我の独歩のタグでいくつか作品が拾えますのでご参考まで。 『独歩全集9 詩 及 小品集』国木田独歩.持ち歩ける独…
『獨歩と武蔵野』より『祈り得ぬ獨歩』齋藤弔花.齋藤弔花は独歩の友人。鎌倉で家を借りて同居したりしている。この本は『武蔵野』メインの内容になっているけれど、独歩の普段の様子や人柄などを紹介したりもしていてとてもありがとうございますな逸品。..『…
『国木田独歩全集 第三巻』より『悪魔』国木田独歩.『悪魔』は明治36年の作。青空文庫さんにいらっしゃらないの。.山中にある田舎の小さな丘に暮らすひとびとの中に、町から越してきた浅海家。その長男である謙輔も後から東京より移り住む。話は、田舎の青年…
『牛肉と馬鈴薯』『岡本の手帳』国木田独歩.『予が作品と事実』で、独歩は『牛肉と馬鈴薯』について、登場人物は上村と近藤以外には実際のモデルがいて、舞台もモデルがあり、ああやって集まってぐだぐだわいわいやってたのも実際よくあったことで、そこから…
『国木田独歩全集 第一巻』より.6月23日は独歩忌です。36歳という若さで明治41年(1908年)に亡くなりました。これからしばらくステンシルの中で独歩祭。.スは詩人としての独歩がとても好きです。きっと芥川の龍さんも好きでいてくれてた。..田山花袋、柳田國…
※検索でこちらにたどり着いた学生さんたちへ。これは確実に妄想なのでスルーした方が身のためです。 なんかね。若き頃の宮本浩次先生。江戸から明治に変わってからの時代に取り残された、変わることを余儀なくされている青年とご自身と重ねていたようで。つ…
そういえば。芥川の龍さんが晩年に書いた『河童』の中でさらっと独歩をこう言っている。 「これは国木田独歩です。轢死する人足の心もちをはっきり知っていた詩人です」 自死への強い思いを抱いている龍さんが独歩をこう評価をすること。むむむ。 でも好きで…
宮本浩次先生と国木田独歩の親和性たるや(妄想 『武蔵野』国木田独歩.国木田独歩。ステンシルの大好物。短編集ですが今回は直球で表題作『武蔵野』を。またも長文すみません。.冒頭。 「武蔵野の俤(おもかげ)は今纔(わづか)に入間郡に残れり」と自分は文政年…
"六さん"と読む時に必ず脳内で「Roxanne」が再生されるわたくし。 『春の鳥』国木田独歩.フォローさせていただいてる方のとこで"六さん"の話題が少し出ていたのでもいちど読みたくなったのですよ。豊後佐伯町で教師を始めた「私」と、ひとりの少年の話。下宿…
「肩に垂るる黒髪(こくはつ)風にゆらぎ昇る旭に全身かがやけば、蒼空をかざしてたてる彼が姿はさながら自由の化身とも見えにき」 もうね。 この詩人の描写に妄想炸裂(狂)。しみじみ。 ..「都に程近き田舎」に住む若き詩人。ある冬、庭の落ち葉を掃き集め七…
なんかね。国木田独歩を読んでいると、そこかしこに宮本浩次みを感じるの(勝手に妄想)。よく宮本先生は森鷗外、永井荷風、太宰治、夏目漱石、ゲーテなどお話しされていたけれど。作品の内容や言葉選びが というわけではなく、人間そのものというか。魂が右…
宮本浩次さんフォローのためだけに開設したインスタアカウントの使い道に困り、ブログでやろうと思ってた読書記録などをそっちでやることにした。 というわけで。第一回。 芥川は国木田独歩について「彼は鋭い頭脳のために地上を見ずにはいられないながら、…