時々空中へ舞ひ上がつてゐる。

好きなものについて考え続け脳内迷子のパラノイア雑記

『歴史其儘と歴史離れ』森鷗外

うむ。鷗外先生好き。

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ひさびさに『山椒大夫』を読みしみじみ涙。こちらについてはまた書きたいけれど今回は付録というか昔話というか流出というか(何)。.『さんせう大夫』という元あった説話をこのように脚色したのは何故か ということについて鷗外は『歴史其儘と歴史離れ』で「無遠慮にぶちまけて」います。「山椒大夫のやうな伝説は、書いていく途中で、想像が道草を食つて迷子にならぬ位の程度に筋が立つてゐると云ふだけ」と。先生ステキが過ぎるだろ(悶え)。でも「歴史上の人物を扱ふ癖の付いた私は」調度の名は『和名抄』をきちんとあたり、時代も年齢を考慮し設定しなおしたと。で、その辻褄を合わせんが為に登場人物を変えたり消したり話を盛ったり削ったりしたのだそうで。 「歴史離れがしたさに山椒大夫を書いたのだが、さて書き上げて見れば、なんだか歴史離れがし足りないやうである」。 ..先生、わたくしは妄想がすぐ道草食って迷子になりがちですがどうすればーーーむかーし昔のことじゃった(誰)。某学会の大会でお招きした方(失念)の説経節を熱田神宮で鑑賞したことがある。その回はボス(というかドンというか)がホストだったので、ボスの一味(手足)として暗躍して(苦役を課せられて)おり、雑務ばっかというか全然覚えてねぇというかで。茫洋と生きていた頃。でも安寿恋しや、ほうやれほ厨子王恋しや、ほうやれほのところで突然涙が滝のように流れた記憶だけある。感情が追いついてないというか。落涙する自分を後ろから見ていたというか。強烈だった。そのあとボスと鰻食ったな。奢りで(そこは覚えている)。まだ元気に仕事されてんだろうなワーカホリックだから。泳ぎを止めたら息できなくなるタイプ(鮪か)。---ところで(またか)。「歴史 名作『山椒大夫』そして『渋江抽斎』に至って 輝きは極限そう極限に達した」と歌ったのは宮本浩次(嘘じゃないさ)。「凄みのある口語文は最高さ」。 ..#読書 #読書記録#books #bookstagram#森鷗外#山椒大夫#説経節#さんせう大夫#安田文吉#宮本浩次#青空文庫