時々空中へ舞ひ上がつてゐる。

好きなものについて考え続け脳内迷子のパラノイア雑記

『葬儀記』芥川龍之介

木曜会が熱い。この歳になってまさか近代日本文学にハマるとは思わなかった。

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『葬儀記』芥川龍之介.さて。今頃になって"木曜会"が熱いステンシルです。小宮豊隆とか内田百閒とか寺田寅彦とか。ええ。芋づるです。大変です。.龍さんの語る漱石先生の様子にとても惹かれております。内田百閒の語る恐い漱石先生とはなんか違う、おおらかで、ああそうか、うんいいよー てな具合に若者の声に素直に耳を傾け、かつ的確な助言をし、自由に好き放題させている感じ。..というわけで漱石先生の葬儀で裏方として働く木曜会の皆さん。しみじみとその悲しみが滲み出ていて。今回は龍さんの『葬儀記』。..漱石の書斎で通夜を営み、最後のお別れで顔を見る。「これは先生じゃない」と思う芥川。「現に今でも僕は誇張なしに先生が生きているような気がしてしかたがない」。.斎場に移り、葬儀が始まっても「悲しくなる気づかいはない」と思っていた。が、式が進み、「小宮さんが伸六さんといっしょに、弔辞を持って、柩の前へ行くのを見たら」急にまぶたの裏が熱くなる。.「救助を請うような心もちで、僕は後ろをふりむいた。すると、久米の眼が見えた。が、その眼にも、涙がいっぱいにたまっていた。僕はとうとうやりきれなくなって、泣いてしまった」..「涙のかわいたのちには、なんだか張合ない疲労ばかりが残った。会葬者の名刺を束にする。弔電や宿所書きを一つにする。それから、葬儀式場の外の往来で、柩車の火葬場へ行くのを見送った。 その後は、ただ、頭がぼんやりして、眠いということよりほかに、何も考えられなかった」..龍さんだけでなく、他の方々の作品からも、とても大切にされ慕われていた漱石先生の姿を見ることができ。止まらない。..#読書 #読書記録#books #bookstagram#芥川龍之介#芥川竜之介#青空文庫#木曜会#夏目漱石