時々空中へ舞ひ上がつてゐる。

好きなものについて考え続け脳内迷子のパラノイア雑記

『寺田寅彦の追想』『球皮事件』中谷宇吉郎

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『寺田寅彦の追想』『球皮事件』中谷宇吉郎.中谷宇吉郎(とそこで教えてくれる寺田寅彦情報)づいているように思われるかと存じますがその通りです。開き直りです。いや、先日ご紹介した『線香花火』の実験の裏で(というか表で)起きていた出来事とかがこれを読んでわかったりしたのでつい。面白くて連鎖が止められぬ。..寺田先生が気象学を担当されていた時に物理学科へ入学された中谷さん。二年生の頃、先輩のひとりである湯本君(Y君)が「細長いU字管に空気と水素とを混ぜて入れて、それに火を点けて爆発させる実験」をやっていた。寺田先生がその前年に海軍から「航空船の事故防止の研究」を委託されていたので、基礎資料用として「水素の不完全燃焼の模様」を調べている、とのこと。.中谷さんは、へーおもしろそう と自分の卒業実験に「水素の燃焼」を選び、寺田先生が指導教官となった、と。三年生の一年間がめっさ楽しかったそうで。「一日中実験室で暮した。真裸の上に白い実験着を着て、ビーカーで紅茶をわかして飲むのが楽しみであった」「先生は三十度くらいの気温になると、急に元気が出て来て、毎日実験室へ顔を出された」。.で、その年の秋に「球皮事件」が起きた、と。「十一月の或る日、海軍のSSという軟式航空船が、霞浦の上空で爆破墜落して燃えて」しまい、多数の殉職者を出す。原因探求を依頼される寺田先生。「無電の発信によるスパークに危険性がある」という推論を出したところ、これが大問題となり(電気的な作りが原因となると海軍的に困る)。海軍側としては「無線による危険はない」という結論を出したい、ホンマに電気のとこがあかんのか実験してみようやないかという話になって。.で、非常にぬるい設定で立会い実験をさせられて、異状なしとされたと。.中谷&湯本両氏は「先生の仇をとるんだ」とその晩から毎日夜十二時まで猛勉強、猛実験を開始する。すったもんだの末、査問会で「無電を打ちながら水素に点火してみせ」ることができる。これで事件は一段落したけれど、自身の研究として引き続き水素燃焼に取り組んでいて。そして四年生の夏に線香花火の話を振られ、大学を卒業し理化学研究所で先生の手伝いをしてた一年目にそちらの実験も一段落する、と。..さて。スはとにかく自分のやったことなど、興味のないもの・瑣末なことと無意識にでも判断したら片っ端から忘れて行きます(老)。かなり心に残ってないと思い出せない。読んだ本の内容もしかり。.こういうのを読んでいると、この方々のように脳内データベースをさっと検索して筆を採るとかできそうになく(老)。なにがしかの記録をつけられているのかもですけれど。日記とか何にしろ自分のことを日々記録しておくと、後々子孫が面白がるかもなぁとか思ったりもします。娘、読むかな。。。..#読書 #読書記録#books #bookstagram#中谷宇吉郎#寺田寅彦#青空文庫球皮=気球(ここで指すのは航空船)の風船部分のことだそうよ