時々空中へ舞ひ上がつてゐる。

好きなものについて考え続け脳内迷子のパラノイア雑記

『月の文学館 月の人の一人とならむ』和田博文:編

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『月の文学館 月の人の一人とならむ』和田博文:編.月にまつわるアンソロジー。月を題材にするお話に小説、随想、詩など問わず好きかもしれません。この本で初めて拝読する作家の方がとても多く、我はなんて偏った読書をしてんのかしらと思ったり。先日おしりたんていの最新刊を買いに行った新しい本屋さんで見つけました。.川上弘美さんの『月の記憶』を読んでイタロカルヴィーノの『柔らかい月』再読決定。荷風の『町中の月』はね。すげぇ好きだったのでわー入ってるーとニヤニヤしました。またこちらについては別に書きます。荷風を読んでいると、荷風の目になって、荷風の耳になってその情景を追認してる感覚になりますね(狂?)。,初めて読んで、他の作品も読んでみようかしらと思った方々。敬称略。花田清輝、津村信夫、吉田一穂、多和田葉子、尾形亀之助。おや、多和田葉子さんは確か『犬婿入り』を書いたひと。先日この作品の紹介読んで、あら読んでみようかしらと思ってたとこで。アンテナに二度かかったので今度読むことにする。..では萩原朔太郎『月の詩情』から。.「月とその月光が、何故にかくも昔から、多くの詩人の心を傷心せしめたらうか。思ふにその理由は、月光の青白い光が、メランコリツクな詩的な情緒を、人の心に強く呼び起させることにもよる。だがもつと本質的な原因は、それが広芒極みなき天の穹窿(きゅうりゅう)で、無限の遠方にあるといふことである。なぜならすべて遠方にある者は、人の心に一種の象形と郷愁を呼び起こし、それ自らが抒情詩のセンチメントになるからである。」.朔太郎は星についても言及してて。「月よりも距離が遠く、さらに尚無限の遠方にあるということ」から「及びがたいものへの思慕」の郷愁を感じてたのだけれど。そこから、「この及びがたいものへの思慕」それ自体が騎士道のプラトニック・ラヴと関連していると言い切ってて。.ぬおおおもうそれな!! 感でいっぱい。いや、いい買い物した。..#読書 #読書記録#books #bookstagram#和田博文#萩原朔太郎