時々空中へ舞ひ上がつてゐる。

好きなものについて考え続け脳内迷子のパラノイア雑記

『冬の庭』室生犀星

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『冬の庭』室生犀星.スの今住んでいるところは四方八方が文字通り家に囲まれていて(窓開けたらすぐ隣の波板もしくは壁)、庭と呼べるスペースが非常に狭い(パラダイスさん脱走防止物件)。そのものっそ狭い空間に、先住の方がこれでもかと植樹されていて。楓、南天、八つ手、沈丁花、あとやたらぐんぐん上に伸びていくシュロ。てかなんでシュロ。一本だけ激しく南国。手入れ、ほんまに庭師にきてもらわないと届かないレベルにまで背が伸びてしまったが。そして季節感がカオス。.娘(小3)が「この種庭に埋めたら芽が出るかな」といろんな野菜や果物の種を発見するたびに聞いてくる。でも無理。うちの町内には野良か野生か存じませんがイタチさんだかフェレットさんだかハクビシンさんだかがいらっしゃるようで(目撃情報多数)、可愛く出たあらゆる芽を完全に食われるという被害が多発していて。茶色いあいつ。.試しに地植えしたパクチーも食った。町内の方曰く「苗である程度大きくなったんを買う」「大きくなるまで室内で育てる」「地植え無理」。しょうがないので娘のアサガオなどは2Fベランダで育てだのだ洗濯物にからまれながら。もう少し外の眺めを愛でる余裕のあるおうちに住みたいです(パラダイスさん絶縁必至案件..ああ。そんな我が家の狭庭事情などどうでもよかった。室生犀星である。普通に花鳥風月、四季、動植物などを愛でていらっしゃる様子がわかり、それらに思いを馳せられるということにぐっときてしまう我です。さらっと植物の名を言える男子って好きです。.というわけで明治大正昭和初期の作家さんが「音」と共に「動植物」「四季・年中行事」「天気関連」に言及してる随想も優先的に読んでしまいます。ほほうとなったとこをご紹介。犀星が昔っから言われてきた「松竹梅」について感心するようになってきたのは恥ずかしながら最近のこと みたいに言ってて。..「松のその風籟の音に秀でてゐるは言ふまでもないが、一群の清韻は遥に天に向つて何ものかを奏でてゐるやうである。葉も枝も良いがその音を取らねばならぬ。西行、芭蕉の道であらう。竹はすぐな心を表はしてゐるやうで陳腐であるが左う考へる方が、無理がないやうである。かれは寂しいが喜んでゐるやうな木である。絶えず愉快な表情の中に、流れるやうな寂しさをもつてゐる。そして雨とか雪とかになほ一層その奥の手をみがき出してゐるやうである。 梅に至つては匂ひであらう。」.松の風籟の音。聴いてみたい。実家に松植えてあったのにちっともそんなん感じたことなかった。..#読書 #読書記録#books #bookstagram#室生犀星#青空文庫