時々空中へ舞ひ上がつてゐる。

好きなものについて考え続け脳内迷子のパラノイア雑記

『ベルリン・天使の詩』

https://www.instagram.com/p/B3gGvbdFGf0/

『ベルリン・天使の詩』.ペーター・ハントケさんノーベル文学賞受賞記念。てか『ベルリン天使の詩』(1987年公開)脚本のひと(と言ってもシナリオ執筆ではなく、詩や台詞を監督に伝え作品にした)としか知らないけど。「左ききの女」気になる。この映画とても好きで。どういうわけか、日本語のノベライズ本も持っている。読みやすさとしてはうぬぬ(まぁ訳の好み)です。.ぱらぱらと偏った映画の感想になりますが。.天使ダミエル(ブルーノ・ガンツ)の恋、です。人間に恋をする天使。永遠の生命を放棄して人間として生きること。モノクロとカラーの視点切り替えでそれぞれの世界を表していて。でも恋愛映画というよりはベルリンそのものの話。ベルリンの歴史と未来と人間讃歌。ベルリンの壁が崩壊したのは1989年で。あと、ホメーロスの話。図書館が天使たちの憩いの場になっているのもいい。..ついピーターフォークについて言いたくなる。ピーターフォーク本人役で出ていてめっさいい。戦争映画の撮影のためベルリンに来ている設定。彼は絵を描くのがもともと好きで、この作品でもやたら絵を描いている。.ピーターが見えないはずのダミエルに向かい話しかける。“ I can’t see you, but I know you’re here.” “I feel it.” 見えないが、いるな?感じるんだ。.君の顔が見たいんだ、こっちがどんなにいいとこか。触ったカウンターの冷たさ、コーヒーの美味しさ。絵を描くのもいい。手がかじかんだらこう手をすり合わせる。と話し、「素敵なことがどっさりある! なのに君はいない。私はいる。こっちにきたらいいのに。君が私に話しかけてくれたらなぁ。ま、その……私は友だちだからさ……」と手を差し出し。「兄弟(compañero)!」と。.我はなぜここで兄弟! とスペイン語(仲間の意)を使ったのかがわからないのであるが。不勉強。これフランス語なのかなぁ。コンパニエロって聞こえんだけど違うのかな。.カラーになった視線の先で映画撮影をしていたピーターフォークを見つけ、思わず「Hey, “ compañero” ! 」と声かけするダミエル。気づいたピーターとしばらく話をして。「金ならちゃんと持ってる」とダミエルがいうと、「ああ、鎧を売ったんだろ」といくらで売ったのかを聞いてくるピーター。驚きながら二百マルクだと答えると、30年前のことだけど と前置きし、オレには「五百ドルくれたよ!」と。その後の、ーーーーーーー“ You were…?” “ Yeah. ““ …You are…? ““ Oh , yeah.”ーーーーーーーこのやり取りがとても好きで。..作品全体を横断するように登場する「子供は子供だったころ」の詩がとても好き。「Als das Kind Kind war, 〜」。この最初の一節聞いてそのリズム感に憧れて第二外国語ドイツ語にしたのにな。おかしいな(何が)。 第二章(でいいのかな)の一部を。ーーーーーーーWie kann es sein, daß ich, der ich bin,bevor ich wurde, nicht wer,unt daß einmal ich, der ich bin,nicht mehr der ich bin, sein werde?.僕が僕になる前は いったい僕はなんだったの?そしていつか僕が僕でなくなったら僕はなにになるの?ーーーーーーー.#ベルリン天使の詩#ヴィムヴェンダース#wimwenders#ペーターハントケ#peterhandke#ピーターフォーク#peterfalk#ブルーノガンツ#brunoganz#小津安二郎も天使なの#小泉すみれ :著  詩の日本語部分は本を引用してます