時々空中へ舞ひ上がつてゐる。

好きなものについて考え続け脳内迷子のパラノイア雑記

『国木田独歩全集 第一巻』より

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『国木田独歩全集 第一巻』より.6月23日は独歩忌です。36歳という若さで明治41年(1908年)に亡くなりました。これからしばらくステンシルの中で独歩祭。.スは詩人としての独歩がとても好きです。きっと芥川の龍さんも好きでいてくれてた。..田山花袋、柳田國男たちと合著『抒情詩』を刊行。独歩はその中に『独歩吟』として詩を出しています。明治30年は独歩が処女小説『源叔父』を書いた年。その翌年に『武蔵野』を発表するのだけれど。好きなのをいくつか。.ーーーーーー『抒情詩 独歩吟』より「獨坐」(明治30).夜ふけて燈前獨り坐す哀思悠々堪ゆべからず眼底涙あり落つるにまかす天外雲ありわれを招くーーーーーー『抒情詩 独歩吟』より「驚異」(明治30).ゆめと見る見るはかなくもなほ驚かぬ此こころ吹けや北風此ゆめをうてやいかづち此こころ.をののき立ちてあめつちのくすしき様をそのままに驚きさめて見む時よ其時あれともがくなりーーーーーー『山高水長 独歩吟』より「行雲流水」(明治30).人里遠き深山にも笑ひて咲けるすみれあり浮世はなれし此村のこかげに眠る墓もあり高嶺ただよふ雲あはく谷を流るる水きよしわが身一ついかにせんわが身一ついかにせんーーーーーー..そういえば、独歩は宇宙の存在の不思議、天地自然についての驚異、人間という自己の存在そのものについての問いをずっと思い続けていて。「我何処より来り、我何処にか往く」。みな当たり前のように何も感じることなく日々の生活を送っているけれど。その純粋な心で、素直にただ「驚異心」をもって生きているひとでした。..『牛肉と馬鈴薯』『岡本の手帳』で大自然、大宇宙についての自分の思いを岡本に語らせています。また次回。..#読書 #読書記録#books #bookstagram#国木田独歩#独歩忌