時々空中へ舞ひ上がつてゐる。

好きなものについて考え続け脳内迷子のパラノイア雑記

『朝永振一郎 見える光、見えない光』朝永振一郎

こどもの国語の教科書とかでこういうお話載せたらいいのに。国語じゃねぇのかな。

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『朝永振一郎 見える光、見えない光』朝永振一郎.トモナガ君。物理学者。ユカワ君に次ぐ日本で2番目のノーベル物理学賞受賞者。武蔵野市名誉市民。.この本は随筆集。あ、図書館の本です。物理コテコテではなく、日常のこと、自分の思いなど。物理ネタも、よう分からん読者にも分かりやすくシンプルに説明されてて。読み物として大変面白かったです。すばらしい。.早々に横道に逸れますが。思った。つい先日の我はリーダビリティという言葉使うの嫌やとか言ってたけれど。”軽くてサクサク”=”リーダビリティが高い”と単純に表するのではないのだろうなと反省。つい”中身のない軽さ”を想像してしまって。.中身がぎゅっと詰まってて軽くなくても読み易いものはあるのよ。ここ数日、ナカヤ君、トモナガ君、マキノ君の文章を立て続けに読んでいて、とても読み易さを感じているのである。すごいね。なんてぇんだろうな。.これがリーダビリティの高さということでは。んんんん、うぃきさんでこの言葉見ると中1レベルの読解力に合わせる=読み易しみたいに書いてあるなぁ。専門用語で煙に巻いて置いてけぼりにするのではなくて。皆に伝えようとするこころ。ね。.ところで。漫画で先に読んだおかげですっかり知己なイメージのトモナガ君。旦那から「なぜ君が朝永振一郎を読んでいる」と大変不審がられたが、漫画を見せたら納得してた。次はユカワ君を読みたいが区の図書館にはないぞどういうことだ と言ったら「京都コーナーにあるかも」と言われた。え、科学者を地元括り?..閑話休題(こればっか)。では心に残った一節をいくつか。こどもにも読ませたい「見える光、見えない光」や「鏡のなかの世界」もよいのだけれど。.「しかし、それにもかかわらず純粋の研究だけはやめるわけにはいかない。科学者は、国民に対して研究を怠らずやる義務をもっている。たとえば原子核研究を日本の科学者が今でも細々ながらやっていたからこそ、ビキニ事件にあれだけ対処できたのであって、あのときもし日本の科学者がガイガー管の使い方も知らず、灰の分析法も研究していなかったとすれば、これは重大な怠慢であり、国民に対する義務を怠っていたという責任を負わねばならぬ」(「原子核研究と科学者の態度」1955年).「僕はオッペンハイマーに二十世紀の人間の ー特に自然科学的人間ー 一つの典型を見たような気がする。彼は現代のファウストのように思われる。自然科学は何といってもメフィスト的な要素があって、彼はそれとけい約して、天上的なものと地上的なものとの間にさまよっているような印象を受ける。これは今世紀の人間全体の運命ではないだろうか」(「暗い日の感想」1954年)..#読書 #読書記録#books #bookstagram#朝永振一郎#トモナガ君の滞独日記読みたいお写真2枚目からは#ドミトリーともきんす.ともきんすの住人の随筆を読んできました。ユカワ君はこれから探して読む。彼らの文章の印象はこちら。ナカヤ君は清廉、トモナガ君は端正、マキノ君は奇天烈(えっ)。.#平凡社スタンダードブックス#平凡社ていうかこの本のシリーズやばい全巻読みたい。謳い文句が「科学と文学、双方を横断する知性を持つ科学者・作家の珠玉の作品を集め」ときたもんで。この”双方いけます”な方々、大好物です。