時々空中へ舞ひ上がつてゐる。

好きなものについて考え続け脳内迷子のパラノイア雑記

『マルコヴァルドさんの四季』イタロ・カルヴィーノ:作 安藤美紀夫:訳

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『マルコヴァルドさんの四季』イタロ・カルヴィーノ:作 安藤美紀夫:訳.図書館で借りた本(我が)。児童書のコーナーふらふらしてたら目についたの。.大学でバイトしてた頃、やたら海外文学を大学図書館で漁ってたのですが、イタロカルヴィーノも好きでした。『まっぷたつの子爵』とか『柔らかい月』とか『木登り男爵』とか『冬の夜ひとりの旅人が』とか『不在の騎士』とか。.すでにどれもうろ覚えなのですが、読んでいる最中どこか違う世界に飛べて堪能し(そしてしばらく帰って来れなかっ)たのは覚えています。再読を始めると止まらなくなるのきっと。ぐっと堪えているところ。ステンシルいま日本で忙しいからまた後でね(何)。..さて。マルコヴァルドさん。挿絵がいい感じにマルコヴァルドさんを表してます。この方を中心とした日常を四季折々の短編で描かれています。.通りの並木の根元に生えているキノコを見つけ、育つのをこっそり待ち、初めは一人占めしようとしてたけどいざ収穫する際なんでか皆にも分けてあげたい! と思い、そこらにいるひとにも声かけてせーので収穫して、次の日そのひとらと病院で出会うとか(食中毒)。.リューマチの痛みにはハチの毒が良いってんでハチに刺される療法を町中に広め、マルコヴァルドさん家に行列ができるほど大繁盛してたところ、捕まえ係をやらされてたマルコヴァルドさんのこどもがハチの大群に襲われ自宅へそのまま連れて逃げ帰り阿鼻叫喚になったとか(そしてまた病院送り)。.自身のリューマチについては、夏の間海岸に行って砂に埋まっとけと医者に言われ。川岸を歩いてて砂取り人夫が舟に積み上げてた砂にこっそり埋まり眠り始める。マルコヴァルドさんのこどもがとも綱を少し緩めてたせいで舟が川を下り始め、滝のところで「カタパルトから発射されたみたいに、空中をふっと」ぶ。.空中をふっとびながら滝下の川でぎっしり水遊びをしてるひとたちを眺め「細長いゴムの浮きぶくろの上へおちるのか、それとも、女神のようなおばさんの腕にだきとめられるのか」を淡々と考えるとか。.ご本人は真面目に慎ましやかな生活を送ってるだけなのだけれど。こんな感じの短い話がいくつも入ってます。おもろいです。新訳の方も読んでみたいなぁ。..#読書 #読書記録#books #bookstagram#イタロカルヴィーノ#安藤美紀夫#イタリア文学